不妊検査・治療
不妊症と高齢出産
妊娠を希望している男女が1年以上妊娠しない場合を「不妊症」といいます。
女性が原因で起きる不妊と、男性が原因で起きる不妊の割合はほぼ同じで、女性は年齢とともに卵胞の数が減少し妊娠能力が低下すると考えられています。
子宮内膜症や性感染症が原因で不妊になるケースが増えています。
女性の社会進出に伴い、40歳前後の出産も増えていますが、高齢出産では流産率が高くなるなどのリスクもあります。
一方、経済的に安定し、精神的にゆとりをもって出産に臨めるなど、高齢出産ならではのメリットもあるため、産みたいときに産めるよう、日ごろから自分の健康とカラダを守りましょう。
不妊症の検査を受けられる方へ
- 妊娠が成立するためには、、精子と卵子がいくつかのハードルを乗り越える必要があります。そのステップはどれも大切なもので、一つでも不具合があるとうまく妊娠しないことがあります。
- 不妊症の検査は、妊娠成立までの過程のどこに原因があるかを見定め、うまく妊娠に導くための検査です。
- 特に女性は月経周期に合わせていろいろな検査が必要になりますので、一通りの検査が終わるまでに数ヶ月かかることもあります。医師とよく相談して取り組んでください。
- 不妊の原因はほぼ男女半々です。カップルで協力して検査・治療に取り組みましょう。
- 体調や精神的なストレスも検査に影響を及ぼしますので、不安や質問がありましたら医師や看護師に気軽にご相談ください。
不妊の原因と検査
妊娠のプロセスのどこかに障害があると妊娠しにくくなります。不妊の原因は一般に女性にあると思われがちですが、男女ほぼ半々といわれています。具体的には以下のような原因があります。
- 排卵障害(高プロラクチン血症やその他ホルモンの分泌異常など)
- 卵管が狭かったり、つまっている
- 子宮の形が異常(受精卵が着床しにくい)
- 子宮や卵巣の病気(子宮内膜症、子宮筋腫など)
- 免疫学的な問題(卵子または精子に対する抗体)
- 子宮の入り口を精子が通過できない(頸管粘液が少ないなど)
- 精子の数が少ない
- その他
検査法と診断
不妊症の原因を調べる上でまず必要なことは、排卵があるか、卵管が正常に機能しているか、男性因子が正常であるかを把握することです。それらを調べ、異常や疑いが認められた場合、さらにより詳細な専門的検査が行われます。
排卵因子
① 視床下部 下垂体の障害 ⇒ LH-RH test
② PCO(多のう胞性卵巣症候群)多毛 男性化 肥満
③ 高プロラクチン血症 ⇒ プロラクチン測定
卵管因子
① 卵管閉塞狭窄 ⇒ HSG(子宮卵管造影)
② 卵管采周囲癒着
免疫異常
抗精子抗体 ⇒ フーナーテスト
男性因子
乏精子症など ⇒ 精液検査
原因不明不妊
全不妊患者中15-20%だといわれています。
治療
自然周期
↓
タイミング療法
↓
AIH(人工授精)
ART(現在当院では実施しておりません)